3/17/2015

プロダクトとしてのダッシュボード【翻訳】

この記事は作者Jeromeさんの同意を得て翻訳したもので5つの一連の記事の4つ目です。
SOURCE: Dashboards as products
1. ハロー、ダッシュボード!
2.Web時代のチャート
3.ダッシュボード vs データビジュアライゼーション
4.プロダクトとしてのダッシュボード
5.チャートアセンブル!

前回の記事 でダッシュボードが以下のものとは違うことを説明しました。

  • ビジュアルデザインのエクササイズ
  • データビジュアライゼーションのエクササイズ
言葉を変えれば、「表示できるからとりあえず表示しよう」というのはダッシュボードデザインや幅広い意味でとらえたビジュアライゼーションとして、冴えないマントラ(主義)です。

ユーザーのために

ダッシュボードはプロダクトでなければならないというのは冗長に感じるかもしれません。だってダッシュボードは既にプロダクトなのですから。しかし厳密に言えばプロダクトはユーザーの問題うを包括的なプロセスの結果です。研究、概念、探査、実装とテストを含むプロセスです。(詳しくはProduct Designを読んでください)

最も重要なのは、ユーザーのニーズを最初におくことです。つまり、ダッシュボードをプロダクトして扱うことはダッシュボードはユーザーの次に大事ということです。

素晴らしいダッシュボードを作成することはある意味パラドックスです。
そのフレーズでググれば、
といったものが出てきますが、これらは本当のダッシュボードではありません。 (ヴィジュアルデザインの例としてはもちろん素晴らしいのですが)

結局のところ、 ダッシュボードそのものはどうでもよいのです。ダッシュボードをデザインするときに、誰かがあなたが美しくデザインしたダッシュボードを毎日1時間以上眺めるということを考えることは、あなたにとってうれしいことでしょう、しかそ実際だれがそれをするでしょうか?既に忙しい一日の中にただ情報を見るというだけのタスクを追加したい人はいないでしょう。そういった妄想は辞めるべきです。

その代わりに、目前のタスクにフォーカスしましょう​。ユーザーがデータとインサイトから達成しようとするタスクは何でしょうか?

目前のタスクとは?

もし、あなたが毎週の会議で何かを見せるとか、ハイレベルのダッシュボード作ると考え始めたのであれば、私はもっと深く考えることをおすすめします。ダッシュボードそのものは目的ではありません、何のためのダッシュボードなのか?ということが重要です。

では、「我々が持っているデータのショーケース」というのは?、まだいまいちです。それではまだ十分ではありません。ダッシュボードを始めるのに「データ」からスタートするのは良いアイディアではありません。それにはいくつかの理由があります。それをやってしまうと、いまあるデータにしか目がいかなくなってしまいます。しかし、そのデータはその生の状態ではユーザにとって有用でないかもしれません。有用なことを行っていないこと。
逆にいうと、すべてのデータをダッシュボードに表示したいという誘惑にかられるでしょうが、それらの追加された情報はむしろ理解するのを難しくし最終的には有害なものになるでしょう。最も重要な事は、もしあなたがユーザがデータを元に何を成し遂げたいかということを知らないのであれば、ダッシュボードのデザインの重要なポイントである優先順位を付け、整理することができないということです。

最後に -「インサイトを発見する」も不適切です、これはタスクではありません。ダッシュボードは、特定の目的のためにデータを提示するキュレーション方法と言えます。不特定、多目的分析探査ツールではないのです。つまり、ダッシュボードは、特定の定式化された問題に答えるものなのです。そのようにデザインされている限り、そのダッシュボードは可能な限り最善の形で提示してくれるでしょう。探査やアドホックな分析はエンドユーザーではなくアナリストやデータサイエンティスト向けにより向いていると言えるでしょう。

以下はタスクの参考例です。
  • 物事が上手くいっているということをチェックしてください、つまりどこにも防ぐことのできる災害がないということをチェックしましょう。例:ウェブサイトはアップしており、訪問数も想定通りである。
  • 特にプロセスが期待される方法で完了したことをチェックしてください。例:すべての支払いが終わりました。
  • 何かがうまくいかない場合は、 トラブルシューティングをしましょう-可能性の高い原因を見つけることです。例:私たちは、重要な製品が品切れになったたえ、売上高はダウンした。注文し今回の問題を解消し、次回は次はちゃんと在庫するようにしてください。
  • タクティカルな意思決定をサポートしましょう。例:ここに新製品の売上があり、ここにコストがある。そして我々は売り続けるべきか辞めるべきか?
  • どこにリソースを割り当てるか決めましょう。例:私たちは3つのバリエーションのプロダクトをローンチしました。1つは他の2つに比べて極めて良い結果をだしているので、それを後押しするために広告キャンペーンを打とう。
  • より良い複雑なシステムを考えてみましょう。例:ページ間のユーザーフローはどこでユーザーがドロップアウトしたか、もしくはどのレイアウトが効果的かを示すことが出来る。
このリストは、これだけやればいいというものではありません。しかし目前の問題からきちんと考えることは、とりあえず何かビジュアライズでもしておくか、というよりははるかに有用です。

次の記事で実際にこれをどうやるかを説明します。: チャートアセンブル!

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